CUPA(CATCH US Performing Arts)が開催するダンス・ショーケース。3月25日の午後7時半、クパダン(略称)第一回が開催された。当日は小雨がちらついていたが、95STの地下鉄を出るとすぐ前に会場があったので濡れることもなかった。落ち着ける雰囲気の快適な会場で、シートに身を沈めると、司会キアラさんの明るいアナウンスが始まった。
キアラさんのお笑い芸人さながらな英語と日本語しゃべりで、席を埋めつくしている客たちの笑い声がひびく。
今回のショーの目的は、若手のダンサーたちに踊れる場所を提供し、支援しようというのが狙いなので、ヒップホップ、ジャズ、モダン、バレエにタップダンスなど、バラエティーに富んだジャンルが次々と披露される。ダンスを知らない人にとっても、最後まで飽きることがない演出。
福岡にいながらこのイベントを知って、ニューヨークにいたダンスのパートナーに連絡をとり、わざわざニューヨークまで出向いて、同ステージに立ったチームもいたのは驚き。まさしく世界を股にかけたイベントである。
それぞれのダンスはもちろん完璧。会場へ足を運んでいたニューヨークで学生たちにバレエを教えているミミさんは、「これまで観てきたダンスのショーの中で、一番素晴らしかった」と語った。
私が、今回のショーの中で何よりも心に響いたのは、ダンサー本人が送ったメッセージ。ニューヨークではパンデミックの最中に、ブラック・ライブズ・マター運動が盛んになり、逆にアジア系に対してはバッシングがはびこった。
人種差別に負けずに立ち向かい生きていこうというメッセージをこめたモダンダンスを披露した。とてもパワフルで独創的な動きに、まるでミュージアムでピカソの絵を見ているような感覚。
先日ソーホーの画廊で個展を開いたばかりのアーティスト田中紳次郎が、実際に絵を描きながら、アートとダンスをヒップホップのコラボで演じるのも秀逸。https://ny1page.com/2023/02/28/miru02282023/
タップダンサーも、バレリーナもすでにプロとしてニューヨークで活躍しているというダンサーたちをオムニバスで見れるので、贅沢な気分。今回の主催者である平川美代子自身もステージに立ちダンスを披露した。こうして若手ダンサーたちと共に楽しんでいるようすにも感銘を受けた。
日本人にとらわれず、ほかのアジア系ダンサーも素晴らしかった。3人で走っているような泳いでいるような、アクロバティックな動きをみせ、興味深いショートストーリーを描くダンス。
ブラックの女性のビヨンセのようにパンチの効いたシャープな動きは、金髪を埋め込んでる長いブレードヘアが絡むんじゃないかって見ているほうが心配になるほど。
選ばれしダンサーしか入れないアルビン・ エイリーダンススクールを出たゲストパフォーマーの関口翔太のダンスは、美しすぎて、言葉にできないという言葉がまさにピッタリ。ミロのヴィーナスの王子様版のようだった。
これほどまでに美しい人間がいるのかって思えるような肉体美と動きが重なり、ため息がでるばかり。https://ny1page.com/2022/04/02/miru20220402/
ゲストのブラックの男性たちのパフォーマンスは安定って感じで、ラストに赤いそれぞれがオシャレな衣装に身を包み、女性ダンサー7名のプロ・ダンサーTOMO率いるダンスチームは、素晴らしかった。
TOMOとは、たまにニューヨークの居酒屋で飲むことがあるけど、じっくりダンスを生で見たのは初めてだった。さすがBTSやCardi Bのバックダンサーで活躍してるはずだわって納得のシャープでお色気たっぷりな動き。彼女らの動きに、セクシーと口笛を鳴らしたくなるオヤジ気分で、ヒューヒューと声をあげてしまった。https://ny1page.com/2017/06/25/miru06252017/
今回のイベントが大成功だったことは間違いない!
ゲストダンサー、NY を拠点に活躍中の TOMO、Stryke Force Ent. Shota Sekigucgu (関口翔太)。また、日本を拠点に世界へと活動を広げている画家田中紳次郎がダンスとペイントの融合パフォーマンス。
さらに、ビデオオーデションを通過した 12 組のダンスグループが一般公募枠で出演する。一般公募出演者の中から、英語発音矯正レッスンの奨学金そして、アダプトダンサー奨学金が審査によって与えられる。
CUPA は 2018 年 9 月 1 日に 501(C)(3)法人として発足、ライフアドバイザー 本木祐子 (ジャパンセンターNJ 代表)、イベントプロデューサー 河野洋(Mar Creation, Inc.社長)、ダンススクール主宰、平川美代子の3名が理事を務める。
日本をキーワードに若手育成、アーティスト支援を目的とし、文化、芸術、エンターテイメントを通して、日米交流と、より良いコミュニティ作り目指す。活動内容は、ニューヨークを中心にパフォーマンスイベント、ワークショップ、レクチャー。今回の収益金は、2020 年にスタートした
奨学金プログラムに使われる。
CUPA 主催ダンスショーケース「クパダン」
[団体] CATCH US Performing Arts
[住所] 734 Grand Avenue, Unit F, Ridgefield, NJ 07657
[役員] 代表理事:本木祐子、副代表理事:河野洋、理事:平川美代子
[CATCH US PERFORMING ARTS: SNS]
FaceBook: CatchUS.org
Instagram: catchus_org
Twitter: @CatchUS_org
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YouTube: CatchUs.PerformingArts@gmail.com
[連絡先]
CATCH US Performing Arts (CUPA)
電話:(201) 942-0555
Email: info@catchus.org
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