NYでブーム!日本人パフォーマー真夏さんもいるイマーシブシアター初体験

イマーシブ(Immersive)シアターとは日本語で「体験型シアター」といわれ、2000年ごろにイギリスで生まれた新しい演劇の形。

劇場のスペースに演劇によっては、数部屋があったりして、それぞれの部屋に舞台セットが施されている。観客席はなくて、観客は行きたい場所に自由に移動できるし、座りたければ舞台セットのソファに座ることもできるというもの。

ニューヨークでもパンデミックが落ち着いてきたおかげか、ますます人気を博しているエンターテイメントなのだ。

今回、NY1PAGE.COMで取材させていただいた田中真夏(たなかまなつ)さんが、実際にパフォーマンスをしているというイマーシブシアター「The Art of Killin It」 を観に行ってきた。劇場の場所は、ブルックリンのギャラリーなどが多く立ち並ぶエリアで、スタジオの外にあるグラフィティーアートも迫力。

早速、中に入ってみると、「The Art of Killin It 」を観に来たのですか?と受付で聞かれた。後から知ったのだが、同劇場内で別のイマーシブシアターも公演しているらしい。

そちらには、いかにもって感じでバーのセットがメインの部屋にあったので、本物のバーなのかと思って、うっかりドリンクをオーダーするところだった。
©NY1page.com LLC,  殺人現場なのでちょっと怖い感じの小道具がステージのカーテンから・・・

演劇が始まる前に、まずは、客はそれぞれに携帯を入口で鍵付きの袋に入れてもらう。自分で持ちあるくのだが、これは役者さんたちに肖像権があるので、撮影防止対策。少しだけ劇場内での注意を聞いて、いよいよ劇場の中へ。

少し薄暗い部屋に小さなステージがあり、心地よさそうな高級なソファがステージの前に置いてある。部屋へ入った瞬間から劇は始まっているらしく、すぐにシルバーのイブニングドレスに身を包んだハイテンションな真夏さんが、英語で挨拶をしてくれた。

その直後に「日本語でも大丈夫です」と、日本語でも解説してくれるのでありがたい。真夏さんによると、

「この演劇の特性として台本はあるものの、演者自身の特徴やバックグラウンドをそのまま役に入れ込ませてくれる演出になっており、英語と日本語のバイリンガルである真夏さん自身の特性を活かして、英語と日本語交えながら演じている」のだという。
©NY1page.com LLC,

観客が話してはならないというシアターもあるらしいが、こちらは、観客も参加型。ディズニーのアトラクションの大人版みたいな感じといえば、わかりやすいだろうか。

真夏さんのほかにも、劇場内にいる役者さんたちが声をかけてくれて、名前を聞いてくれるので、パーティーに参加している気分を一層盛り上げる。バーでカクテルやワインを買って飲めるのだけど、このバーテンダーも役者さん。

中には、ちょっと不機嫌な役の人もいたりする。別の役者さんから直接、私たちに紹介されているのに、言葉少なで挨拶もろくにしない。そういう役柄ってわかっていても、あまりに怪しい雰囲気の演技がうまいので、ちょっと面食らう。

さらにはステージで演じているコメディアンから質問をうけたり、ダンサーさんと一緒にダンスをしたり、殺人現場の犯人を探るため、刑事さんやほか出演者たちと宝探しのように部屋の中を探っていくエンターテイメントが繰り広げられる。

©NY1page.com LLC, こんな素敵な絵も飾ってたりする。

酒好きな私にとっては、リビングで酒を飲みながら、まるで自分も舞台の中にいるような贅沢な気分を味わえるのだから楽しいことこの上ない。

役者さんたちは、それぞれに長いセリフを覚えているのもとにかくスゴイし、迫力ある演技を真横に自分が立って観れるというのは新しい感覚。

少し前に、NY1PAGE.COMで取材した田中史子さんが舞台監督の舞台「Our Voices, Our Time」も、客席の目の前がステージになっていて、小さなシアターだったので、観客と出演者との一体感を味わえて素晴らしかった。しかし内容からして、客と絡むタイプの演劇ではないため、こちらはこちらで楽しむことができた。

今回は、殺人現場とはいえ、コメディーなので、観客も笑ったり、話したりと声を出せる。役者さんの視線は目の前にあるし、話かけてくるので、演技を観ているつもりが、自分までついつい頷いたり、謎解きを考えていたりするので、また違った感覚だった。©NY1page.com LLC, 本棚にあるものも勝手に触って大丈夫なのだ。

毎回、微妙に内容が違うらしく、コメディーがメインの日があったり、ミステリー重視の日があったりするらしい。きっと同じ客が何度行っても、また違った角度から楽しめるショーという作りになっているのだろう。

脚本と監督を手がけているJordon Watersさんは、構想から舞台の細かな設定にいたるまで、細かくチェックしているのだという。お酒を飲みすぎる客もいるから、その辺のチェックも怠らないのだとか。お客さんが参加する舞台というのは、演じる側にとっては、演出だけでなく、客の安全も確保しなければならないのだから、苦労が多いに違いない。

最後に、真夏さんと監督・脚本のJordon Watersさんからお言葉をいただいた。

田中真夏さんより

©NY1page.com LLC,

イマーシブとはまさにその日のお客さんのエネルギーを肌で感じてともに120分弱の時間を共有してともに冒険していく演劇。

30人いる日もひとりしかいない時もありますがそれもそのお客さんがいい時間となるよう、声の掛け方や演じるときのエネルギー量の調整、人々がシーンや秘密を見つけられるよう演じながらそっと誘導したりと即興性とその場の素早い判断力、柔軟性が問われる演劇ジャンルで私はとても楽しんでおります

またダンサーとして今まで活動してきた中で今回初めて100%役者としてこのセリフ量に挑戦するだけでなく、2つ以上の役をいつでも出演できるよう準備するSwing(スィング)と言う立場で経験を積ませていただけるのは本当にありがたいです。

夢はBroadwayでSwingになることなのでそれに向けての絶好の練習だと思って毎回真摯に取り組んでいます。

(担当役; 探偵Cheryl(主役), インフルエンサーXander (メイン),Bartender, Celebrity X)

JORDON WATERS さんより

皆さんに物語の一部であることを体感してもらいたいです。ただ座ってみるだけでなく、キャラクターと会話したり、物語や部屋の様子などに思う存分没入してもらう「体験」をして欲しいのが何よりの願いです!

この作品は台本ありますが、役者には即興やそれぞれの個性を自由に入れてもらってます。そうすることで役者が変わればその役がガラリと変わり、役同士の関係もニュアンスが変わったりするので、マルチエンディングの上にさらにどれ一つと同じショー・経験はない特別な、常に変化しつづける「生きた演劇」となっています。

なので皆さんにはたくさん笑っていただいてたくさん謎解きをしてもらって、また違うエンディング、違う体験をしに是非戻ってきていただきたいです!

タイトルにもありますが僕はこだわりを持ってBIPOC イマーシブシアターを作りたかったんです。

(BIPOC; Black, indigenous and people of color 黒人、先住民や有色人種 を省略した言葉)

NYCにはたくさんのイマーシブシアターがありますが、なかなかBIPOC中心の作品は見かけません。むしろ、他にはないような気がします。やはりエンタメ、ショービズ界はどうしても比率的に白人のアーティストが多いので、僕はこの業界を変えたくて誰も見たことないような作品を作りたい!という強い思いがあります。

また、今までのイマーシブシアターは実際に建物の中を歩いたり同時多発的に起こるシーンやダンスを選びながらみたり役者を一人きめて追いかけてみたりというスタイルが標準だったのですが、それも変えたくて、もっと観客が自分の意志と選択肢が豊富でどの程度参加するかも調節できるような作品をイマーシブ業界に生み出したかったんです。

もし今まで観劇に行った時にすごくすごく共感したり世界にのめり込んだりして思わず舞台に駆け上がって役者・キャラクターに声をかけてあげたい!みたいな経験があったら、この作品はまさにあなたにぴったりです!The Art of Killin’ It では超ウェルカムです!!

僕らの制作チーム、TheyGotTime Productionsではみんなへの思いやり、愛、健康でいること、とにかく楽しむことを大事にしています。是非是非お客さんには二度も三度も通っていただきたい!

TheyGotTime Productionsは観劇のスタイルとコメディ演劇へ革新を起こすことと、BIPOCやマイノリティに活躍の場を作ることを目指して熱く活動を続けています!

©NY1page.com LLC, 左からJordon Waters, Manatsu Tanaka, Hiroe Bailey(Writer), Miyoko Hirakawa(Writer’s Friend)

The Art of Killin’ It 

Jordon Waters 

TheyGotTime Productions
(プロデューサー・脚本・リハーサルディレクター・クリエイター・役者)

The Art of Killin It ご鑑賞にあたって

開場 2:30pm

(早めにきていただくといいことがあるかもしれません!)

開演 3:00pm

Futureproof Brooklyn
32 Meadow St, Brooklyn, NY, US 11206
(L train Grand Street Station)

ーこれはイマーシブシアター、体験型の移動式演劇コメディです。キャラクターと一緒に謎解きをします。部屋の中の物を探るシーンや実際に会場内を循環したり、投票をする場面があります。是非動きやすく、手荷物の少ない状態で歩きやすい靴でお越しください!

ー全編英語での上演ですが、私の役(Xander)はバイリンガルなので日本語で話しかけていただいて大丈夫です!是非是非一緒に謎解きしましょう!

ー是非是非好奇心のまま、一体誰が殺人犯なのか、いろいろなものを手に取って探ってみてください!

ーフロントで大きな荷物やコートお預かりいたします!

ー途中暗転やスモッグを使用するシーンがあります。音、光、スモッグに敏感な場合はお知らせください。誘導いたします。

ー上演中はスマホへのアクセスを制限するためにYondrというロック付きの袋に入れます。終演後、開封いたします。

【あらすじ】

アーティストDaBody のアルバムリリースパーティが今夜行われる。そのために集まった人々。盛り上がりを見せてる最中、停電になり、明かりが戻るとDaBodyは舞台上で倒れていた。しばらくして今夜働いていたバーテンダーも殺されてしまう。この会場に殺人犯がいるらしい….果たして一体誰が犯人なのか…..

【登場人物

Cheryl

探偵兼カメラマン。人を仕切るのが得意。

DaBody (本名Jamie)

アルバムリリースしたラップアーティスト。目立ちたがり屋でうざいため本当にみんなから好かれてるかは謎。マネージャーの彼女。

Sarah

DaBody/Jamieの双子の妹。MITで電工学専攻したプログラマー。プログラミングが得意だが、誰かと浮気をしているらしい。

Jaylen

DaBodyのマネージャー兼彼氏。DaBodyのことを少しうとく思っているようにも見える。

Xander

元フライトアテンダント元薬草学者元パーソナルトレーナーのインフルエンサー。グリーンスムージーが商売道具。フレンドリーだが腹の中は一体?

Nigel

この建物のオーナーの執事。物静かだが何か大きな秘密を隠しているのかもしれない。

Hardigan

建物のオーナーの大金持ち。家主なのに誰も彼の姿を何年も見てないという。。。

The Art of Killin Itオフィシャルサイト

田中真夏さんのオフィシャルサイト

 

 

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください