ミュージカル「えんとつ町のプペル」”Poupelle Of Chimney Town”の作曲・音楽監督(Compose/Music Director )Ko Tanakaさん

Ko Tanaka
 https://www.kotanaka.net
アメリカ東部在住

16歳 吹奏楽部で打楽器を始める
18歳 音楽専門学校へ
商業音楽家としてフルタイムプロとして働く
ワーキングホリデーでカナダへ
ボストンのバークリー音楽大学(Berklee College of Music)を卒業
ブロードウェイミュージカル「Poupelle Of Chimney」の作編曲、音楽監督
【Zoom Musical Theater “Theatrical Tea House”】
[Composer]https://www.gekitekichaya.com
【Off Broadway Musical “Poupelle of Chimney Town”】
[Composer / Music Director] https://www.facebook.com/poupelleofchimneytownmusical/

しゃけ:
ミュージカルの本場NYオフブロードウェイで公演を予定してるミュージカル”Poupelle Of Chimney Town”の作編曲、音楽監督を務めるKo Tanakaさんに、しゃけがインタビューさせていただきました!

Ko Tanakaさん:
「えんとつ町のプペル」英語版ミュージカルプロジェクトは2019年の夏から始まりました。NYチームの作曲家・音楽監督(ComposerMusic Director)として、舞台作りに関わらせていただいています。2020年9月19日に公演開始予定だったのですが・・・残念ながらコロナウィルスのため皆様に劇場で体験していただくことができなくなってしまいました。
ですが、そんな中でも完成形が見えてきたということで、まずは現在ZOOMでの配信公演を予定しています。
9月19日と20日、二日間のオンライン公演です。
来年の本公演開催を目指して、製作途中のミュージカルを皆さんに見ていただき、その収益を本公演の予算に回すという、クラウドファンディングに挑戦します!!

しゃけ:
YouTubeでテーマソングを拝見させていただきました。感動で鳥肌が。
https://www.youtube.com/watch?v=iVHh92XEUIk
ぜひぜひ、本公演をNYで!!

Ko Tanakaさん:
NYチーム、全く諦めていません!!
むしろ今、こういう時代だからこそ、ミュージカルが必要だと思います。この作品を通して皆さんに希望と元気を与えられたらなと思っています。どうぞよろしくお願いします。

しゃけ:
クラウドファンディングにはこちらから参加できます。
https://silkhat.yoshimoto.co.jp/projects/1769?fbclid=IwAR3BWfnjw3i1Ie752zOFiLsdFZ_SkjabTCLt_g9NX8eLsbPU5-ojEo1X5x8
Ko Tanakaさんはいつから音楽に目覚めたのですか?

Ko Tanakaさん:
僕は音楽を始めたのはかなり遅くて、16歳の時吹奏楽部で打楽器を始めるまでは楽器のレッスン等は受けたことがありませんでした。18歳で名古屋の音楽専門学校へ行き商業音楽家で3年ほどフルタイムプロになったんですが、その時ミュージカル「イントゥ・ザ・ウッズ」を観て英語ミュージカルの文学性に惹かれました。
次の年にはワーキングホリデーを使ってカナダで英語を勉強しつつお寿司屋さんのウェイターを。
次の年にボストンのバークリー音楽大学に合格し、だいたい2年半で卒業して今プペルミュージカルを担当させていただいています。
また今年に入ってから日本のミュージカル・舞台演劇でも作曲をしております。アメリカでも、なかなかミュージカルに特化した日本人作曲家というのはいないんですが、アメリカ式の作編曲法を学んだ上で日米の架け橋として、英語ミュージカルの隠された文学性を広めていけたらと思っております。

いわゆる音楽で物語を語る”ストーリーテリング”が得意とする分野で、僕は生まれ変わったら漫画家になりたいと思っているくらい物語が好きなんです。そしてそこに生まれる歌詞と音楽との融合に音楽家としての一番ワクワクする部分を見出してやっています。

しゃけ:
漫画家!?どんな漫画がお好きなんですか?「ミュージカルの文学性」についても詳しく教えていただきたいです。

Ko Tanakaさん:
漫画はよくディストピアものを好んで読んでいました。手塚治虫や浦沢直樹マンガを読んで何故か悔しい気持ちになったりしてます笑 どうしてこんなに面白いんだ!!ってなってます。

英語の歌詞というのはまず当たり前に各行で韻を踏むという文化があって、それはソネットのような英語詞の流れだと思うんですが、歌詞に対する整合性・文学性の意識がまず高い。アメリカでは中学生が自作する歌でも当たり前のようにライムを意識して作っていますし、ことミュージカルにおいては語尾の韻を統一することで聞き取りやすさに一役買うという効果もあるようです。そこからは作詞家の腕の見せ所で、たくさん言葉を操っていかに色彩豊かな韻とメッセージを繋いでいくかになります。
日本の和歌のような感覚に似た見事な職人芸に出会うことが多々あります。「イントゥ・ザ・ウッズ」は作詞・作曲どちらもスティーブン・ソンドハイムですが歌詞の見事さもさることながら音楽の複雑さとキャッチーさにとても衝撃を受けました。名前の付けようのない和音やキャラクターの内面性を表した音楽表現が素晴らしいです。

分かりやすい例で言うと、誰でも知っているキラキラ星という音楽がありますよね。「キラキラひかる よぞらのほしよ」という歌詞は英語では”tinkle tinkle little star, how I wonder what you are(夜空の星よ、どれほど私が不思議がったことだろう。あなたが一体なんなのかを)”と言っているんですね。starとareで韻を踏みつつ二行目でどこか寂しい人がぽつんと立っているのを思い起こさせる見事な歌詞だと思います。

しゃけ:
なるほど。私もミュージカル大好きです。バークリー音楽大学を2年半で卒業したと聞きましたが、独自の勉強法などがあれば教えてください。

Ko Tanakaさん:
入学する前にプロ経験があったので1学期分まるまる飛び級ができました。それでも夏休み返上で死に物狂いで勉強して、4年のコースを2年半で。本当に色んなことを学びましたし、そのことを日本語でシェアしていきたいとも考えていて、今知人の音楽理論解説系youtubeチャンネル”いきいき音楽科”で定期的にゲスト講師をしています。おかげさまで毎回好評を頂いています。大学に入る前はカナダで寿司屋のウェイターをしながら接客英語を勉強して、北米式のコミュニケーションを学びつつお昼休みに鍵盤の練習をしていました。カナダへ行く前はディズニー映画を暗記して英語を勉強していましたね。それこそ、韻とセットで覚えていく感じです!お寿司屋さんでも使えました。笑

日本ではミュージカルの<独特さ>がやや先入観も伴った見方で見られていると感じる時もあります。「突然歌い出すやつでしょ?」みたいなイメージですよね。笑
日本語ミュージカルも素晴らしいものが多々ありますが、僕はぜひ英語版のミュージカルの楽しみ方、聴き方を広めていきたいと思っています。音楽と言葉の見事なコラボレーション、こんな世界もあるんだ!という、驚きの連続だと思いますよ!

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