日本人がNYでレコード会社Mar Creation, Inc.を設立!

今回はNY1pageで音楽記事を担当しているMar Creation, Inc.社長でギターリスト、
河野 洋(Hiroshi Kono)さんに、アメリカに移り住むまでの経緯とNY・NJの魅力について伺いました。

<かわいい娘たちに囲まれ両手でピースサイン!幸せいっぱいのヒロシさん>
河野 洋 さん 略歴
愛知県名古屋市出身
米国在住17年半(NY2年、NJ15年半)

中1の夏に軽井沢でジョンレノンさんに会い、ギターに目覚める詳細
中2でバンドを結成
22歳 アメリカ・欧州放浪一人旅
24歳 アメリカ人の奥様と結婚しニューヨークへ
2003年 レコード会社 Mar Creation, Inc.を設立
2010年 現在 奥様、2人の娘さん(8歳・9歳)とニュージャージー州在住 CDリリース・イベント企画・コンサート開催に力を入れ映像部門も加えた総合エンターテイメント会社を目指している。

辻仁成さんがジュディー&マリーのバンドメンバーと結成したロックバンドZAMZAは、2009年にMarcreationからUSAデビューを果たした。彼らのNYライヴも見れるプロモーションビデオ.

●●●かわいい~娘さんたちと●●●

しゃけ:
すてきなお写真をありがとうございます。かわいい娘さんに囲まれて幸せそうですね!
娘さんたちとは日本語で会話されているのですか?

河野さん:
娘達とは日本語ですが、昨年の9月から現地校へ通うようになって僕が日本語で話しかけても返事は英語になってきています。
妻は大学のときから日本語を勉強して日本にも住んでいたので、日本語も使います。
でもやはり米国人には難しい言語だと思っていて、子どものころに基礎を身につけさせたいという思いと、
僕の母国語であるため、日本人学校に通わせていました。

しゃけ:
両親が日本人のご家庭でも、アメリカに住んでいると、子どもたち同士の会話はどうしても英語になってしまうそうですよね。
河野さんご自身は英語をどのように習得したのですか?

河野さん:
日本では基本的にロック、ポップスを中心に英語の歌詞から学んでいました。
留学生に教えてもらったことや英会話スクールに通ったこともありますが基本は独学でした。
海外初体験の一人旅のときは、もちろん聞き取れないことばかりだったし、
自分の言っていることが正しく伝わらなかったりというジレンマは常にありましたが、
生の英語に触れて、そこから吸収できる楽しさがあったので、決して苦労した印象はありません。

ミュージシャン同士は、言葉の壁を越えた付き合いができます。
一人旅をしている時は、日本からギターを持っていかなかったので、第一目的地のサンフランシスコに到着して数日もするとギターが恋しくなり、すぐにアコースティックギターを購入しました。

ロスアンジェルスでは日本人ロッカーのマサさんという人に出会い、
オープンステージでジャムセッションをしましたが周りのメンバーは初顔合わせのアメリカ人ばかり。

アメリカのステージに立った時はさすがに舞い上がりましたよ。
でも一緒に演奏してみると、上手い人ばかりではないことが判り(笑)、雲の上の存在とさえ思っていたアメリカ人も、
僕と同じ人間だとわかりました。

自分の中で、アメリカとの境界線がなくなった瞬間でした。

アメリカンアイドルも夢じゃない!ヒロシさんの娘さん

しゃけ:
一人旅を終えて、ニューヨークが一番魅力的な場所だったのですか?

河野さん:
高校の時から、アメリカへ行くのが夢でした。それで、てっとり早くお金を貯めて、海外ひとり旅を敢行。旅行後は、「必ず外国へ再び出よう」と決めました。25歳になったらカナダのワーキングホリデーを考えていました。そしたら24歳の時に妻との出会いがあり、トントン拍子でニューヨークへ。

自分の意思で来たと言うより、連れてきてもらったって感じです。
妻との出会いがなければ、アメリカへの移住はもっと大変だったでしょう。
まずは査証(ビザ)の問題で住みたくても住めなかったと思います。

しゃけ:
河野青年の夢はトントンと叶ったのですね。辛いことはなかったのですか?

河野さん:
辛かった時期と言えば、バンドが解散してしまった時ですね。
アメリカへ来て、アメリカ人とロックバンドをやりCBGB(NYダウンタウンにあった老舗のライヴハウスだったがクローズした)に出たり、

全米ナンバー1にもなったスピンドクターズ(NYのロックバンド)で有名なプロデューサーとレコーディングしたり、

全米でもリリースされたコンピレーションCDにバンドの曲がフィーチャーされて、
ライブも週に3、4回やったりして、本当に楽しかったですよ。

でも、そんな時に、リーダーから突然の「解散」宣告でした。
その後は、他のバンドもやったけど長続きせず・・・。

でも、そのおかげで、何でも一人でやることを覚えました。
(独奏が多い)クラッシックギターを勉強して、初のソロアルバムでは、それまで経験がなかったリードボーカルや英語、ポルトガル語の作詞、収録された8曲を英語、イタリア語、ポルトガル語で自ら歌い、セルフプロデュースでレコーディングしました。
ずっとバンド生活だったのに、この時、音楽はひとりでもできるんだな、と気がついたのです。

音楽のことならクリエイトからプロデュースそしてパフォーマンスまで、何でもできてしまうヒロシさん。

●●●何でも!一人で!やってみました!●●●

しゃけ:
そしてひとりでレコード会社設立も?

河野さん:
はい、会社は一人で設立しました。経理のことも、営業の仕方も、交渉の仕方も何も知りませんでした。
一つずつ経験を積んで、身につけていきました。現在も日々勉強しています。

しゃけ:
米国で日本人が会社設立するために必要なものを教えてください。

河野さん:
専門的なことは判りませんが査証は必要だと思いますし、現地の人とのコミュニケーションに必要な最低限の英語力もあった方が良いでしょう。でも、不可能という文字はないのが米国の面白いところです。となると、やはり情熱、野望、そんなものが、まず必要だと思います。
その上で、資金はあった方が良いですし、人脈も然り。

僕の場合、「レコード会社がやりたい」という思いだけでスタートしました。
誰にでも平等にチャンスはあります。それを摑むも逃すも本人次第です。

最近は日本でメジャーなザムザのアメリカデビューアルバムを自社レーベルからリリースして、
2009年11月にCDリリースコンサートを開催しました。
その時、僕の車でメンバーの方々を色々な所へ御連れしましたが芥川賞作家の辻さん、元エコーズの浩樹さん、それに、
元ジュディマリの恩田さんや公太さんが僕の車に乗ってるなんて不思議な感覚でした。

でも、実はザムザが来る少し前に、辻さんが僕の車に乗っている夢を見たんです。
多分これは正夢になるだろうなぁ、とその時思いましたが本当に実現しました。
夢のようなことが、現実に起きてしまうのがアメリカンドリームなのかもしれません。

しゃけ:
NYを映画やドラマで見る限り、「毎日刺激でいっぱい!」というイメージでしたが、本当にそうなのですね。

河野さん:
NYの凄いところは、やはり異人種と異文化の混合、融合が肌で感じられ、それを成す世界中の人たちと簡単に出会えることです。
ここにはもう17年以上住んでいるのに、僕の知らない有能な人(アーティスト)たちが未だ山ほどいるので、
今日はどんな人と出会えるのか、と考えるだけで毎日ワクワクしますよ。

●●●NJから見たマンハッタン●●●

僕が住むマンハッタン近郊のNJの良いところはのんびりとした生活とエキサイティングなNYの両方が楽しめるところです。
マンハッタンの人は、余り郊外に出ないと聞きますが、郊外(NJ)にいると、
車が必要になるのでフットワークが軽くなりニューヨーク、ニュージャージー、コネチカット州のトライステートはもちろん、

比較的どこへでも行っちゃいます。

しゃけ:
日本に帰りたいと思うことはありませんか?

河野さん:
時折は里帰りはしたいと思いますけど、「帰りたい」と思うことは、今のところありません。
年末はクリスマスをメリーランド州で義弟家族と一緒にワイワイ過ごしました。
あとは仕事したり、子供たちと遊んだり、ランニングしたり。

ny1pageの飲み会も楽しかったですよ。異業種の人たちが集っていて年齢もバラバラですが。
波長が合うのか、5時から始まって11時過ぎまでノンストップでした。
社会問題から、芸術、ゴシップ、恋愛(?)話までありとあらゆる話をざっくばらんに話しました。

しゃけ:
ny1pageではどんな記事を予定していますか?

河野さん:
僕が米国生活を通して学んだことやこれまでの経験をny1pageの読者の皆様にお届けしてそれが誰かの役に立てば嬉しいです。
今後は音楽を中心に、NY情報をお届けしますので皆さん、ぜひ応援してください。

不可能を可能に!夢を現実に!
人が何を言っても、自分を信じて諦めないことです。
どんな時でも自分に投資をしてくれる人は、まず自分です!
(取材・執筆 しゃけ)

3件のコメント

  1. 初めまして、ネットで目に留まったのでコメントをしてます。わけあって名前は出せませんが海外で音楽活動できないかなと思っています。

  2. 和art Gallery の林祥子と申します。突然の投稿、非礼をお許し下さい。
    NY日本クラブにて、菅野邦彦x木村まり(Julliard)ライブの企画を致しました。
    万が一、菅野邦彦をご存知でしたら、ご足労頂けますでしょうか?ご招待させて頂けましたら、幸甚に存じます。詳細はHPからFacebook を、あるいは日本クラブイベントをご覧下さいませ、

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