2000年の吉本新喜劇NY公演

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 第四十九号 後編 05/27/2000 
      Harlem日記

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*******吉本新喜劇NY公演*******

吉本新喜劇がNYで公演するということなので、私は初めて生で吉本を見ることとなった。NYなのに日本人だらけの会場は関西弁の嵐。

右を見ても左を見てもほとんどが関西人。いやはやここまでNYに関西人がいるのかと驚くばかり。以前、関西弁はNYに似合わないなんてお笑いタレントがこぼしていたが、一部のアメリカ人は関西弁の響きがヒップに聞こえるらしく、わざわざ関西弁を学ぶものまでいるらしい。

43丁目タウンホールの入り口は日本人がひしめきあっている。

「何事だ。何でこんなに日本人が集まってるのか?」あまりに日本人が集まってるからチケットを切る人にブラックの通りがかりのお兄さんが聞いている。

開演直前にトイレに行ったら、6,7人の列ができていた。並ぶ女性は関西弁でおしゃべりしている。私の前に並んでいた女性はハーフのような日本人ばなれした彫りの深いきれいな顔立ち。脚も標準の日本人より長めでジーンズ姿も決まっている。

トイレが一つ空いたことにことに気付かずしゃべりまくる前の列の女性陣。

「ひとつ、空いたんちゃいます?」ハーフ顔の姉ちゃんがいきなり関西弁。前列の女の子たちは水をうったように静かになる。
「あーほんまや空いとる。」そそくさと一人がトイレに入る。
「すんません、急いどるさかい。」さすがニューヨーカー。日本人でもしっかり主張する。いや関西人だから主張するのか?

そういえば関西の女性はNYに向いていると、常日頃から思っていた。私の周囲にいる女性でも関東出身の女性は一歩ひいてしまうが、関西出身の女性ははっきりと自己を主張する。

たとえば自分に似合わない服を買ってしまったら『まあ、安かったからいいや。返すのも面倒だし、そのうち誰かに譲ろう。』と商品をキープするのが関東出身。

『こんなん着てられへんわーさっさと返しに行かんとー。』と商品をリターンするのが関西出身。

NYでは一日中履きまわった靴を平気で返す女性もいるくらいだから、返すのが当然なのだが・・・。このなにわ根性とニューヨーカーの図太さはタイである。

8時ちょうどに公演開始。

関西の芸人の笑いに最初はついていけなかった私。子供の頃から観ていた吉本なのに目の前でコテコテの笑いを見せつけられるとかなり引いてしまった。4コマ漫画みたいにドタバタの舞台。間寛平が出てようやく笑。

最後まで英語のひとつも喋らずに舞台は幕を閉じた。日本人相手なんだから当たり前なのだが、アメリカンが席にいないというのもちょっと寂しい気がする。日本人の学生や駐在員がほぼ全席を占めていた。今回で3回目、3回とも観に来たという人は数えるほどだった。

今後もこうやって公演するそうだが、駐在員や学生などテンポラリーでNYへ来てる客がほとんどなので、続けて観る人はそうそう現れないだろう。そういう私も今回でお腹いっぱいです。

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