世界のトップダンサーが集まるBDCでオンラインにてレッスンを続けたCHIOさん

ニューヨークのダンススクールといえば、一番有名なのがBDC(Broadway Dance Center)。世界各地からプロのダンサーを目指してダンスを学びに来る人もいれば、元プロダンサーや趣味でダンスを続けている人など、ダンス好きの集まる場所でもある。ここで20年インストラクターを続けているのがChioさん、今回の主役だ。以前にNY1page.comでも取材させていただいた→記事リンク

Photo from NY Japion

2020年の3月7日、クオモNY州知事COVID-19非常事態宣言がなされた。そのためオフィスビルを自主的に閉鎖するところも一斉に増えていっていた。BDCのスタジオもオフィスビル同様に、一時的に閉鎖されることとなった。

「BDCのほうから、3月15日から2週間ほどお休みっていわれたので、そのうちに再開するのかって思ってたんです。ところが2週間たっても、スタジオは、開かないままでした。そんな中、すぐにインスタグラムやZOOMでライヴのオンライン・クラスを始めた先生がいました。

私も、生徒さんからオンライン・クラスをやらないのか?という問い合わせをうけたので、ZOOMでクラスを始めることにしました。オンラインでやっていけるのかなと不安はありましたが、すぐに50人くらいの生徒さんが受けてくれました。外にも出れない時期でしたし、みんなダンスをやりたくて、待っててくれたんだなって思いました。

『オンラインだからといって、クラスの質を落とすわけではないので、ちゃんと授業料はいただくべきだ』という友人からのアドバイスもあったので、10ドルで教えるようになりました。それから5月いっぱいは、自分でオンラインのクラスをやっていたのですが、6月の終わりになってBDCもオンラインを始めたので、そちらに戻ることになりました」

Photo by JayPlayImagery

4月の終わりごろ、Chioさんがオンラインでレッスンをしていることを聞きつけたのだろう、カリフォルニアにある高校からワークショップ※の依頼が入ったという。ピンチはチャンスとはよく言ったものだ、現地へ移動しなくてもワークショップができる時代が到来したわけで、ダンスの世界にも新たな働き方が生まれた。

「ワークショップもさらに広がっていって、メキシコやブラジルからもワークショップの依頼がきました。以前、BDCに来てレッスンを受けてくれた生徒さんも、インスタグラムやフェースブックで私がオンラインでやってることを知って、日本、イギリスやスウェーデンといった自国へ戻ってからクラスを受けてくれています」

オフィスやレストランや交通機関など通常再開へと、復活の兆しがみえてきているニューヨーク。ブロードウェイは9月14日に全面再開すると、クオモNY州知事が発表した。これまで約40ほどあるブロードウェイの劇場は、年間チケット売上額が約18億ドル(約2000億円)あったわけで、エンターテイメントの世界が再び盛り上がることを期待する。

「2020年の7月から、インストラクターとアシスタント1人でBDCのスタジオから、オンライン生配信のクラスをスタートしました。そして今年の4月から、ようやく人数制限を設けて、生徒さんを入れてオンラインでも生配信するというハイブリッドをスタートしました。

今も、BDCのスタジオまでの移動中は、感染に対する恐怖はあります。アプリを使って、なるべくバスの空いてる時間をみて移動しています。

それでもスタジオで踊ったときの感覚は、家とは違ってのびのびと思い切り踊れるので、戻れてよかったと思いました。家では動きを制限しないと、手が壁にあたったりするし、時間的にもご近所への騒音を考え、夜おそくなると踊れない状況でした。

スタジオからのほうが、オンラインでもダンスの見え方がきれいですし。BDCはカメラやWIFIなど、最高の映像や音が届けられるよう設備を整えてくれているので、ありがたいです。もちろん人数制限はあって、7つあるスタジオを、3つしか開けていませんでした。クラスの合間には15分とってクリーニングも続けています。

私は週に6クラス教えていたのに、週に2クラスだったこともあり(6月より週4クラスになります)、スタジオに入れるのも、これまで70人以上いたクラスには10人程度しか入れないこともあり、オンラインを同時にやっていても、経済的には厳しかったです」

自宅が狭くて踊れない、子供がいるから踊れないなどといった環境で、スタジオでしか踊れない人がたくさんいるからか、人気クラスのスタジオ予約は、予約開始後30分で埋まるほどの奪い合いになるそうだ。

「ダンスというのは、生きていくために必ずしも必要なものではないと思うのですが。生徒さんたちが、『ダンスをするのは、ライフスタイルのハイライト(楽しみ)。ダンスがあるからこそ、気分が落ち込んでいても元気になれる。こんな状況にいても、ダンスを教えてくれてありがとう』って言ってくれるんです。

この一年ちょっと、オンラインクラスを受けて、続けてくれる生徒さんがいること、遠方にいても、クラスの復活を待っててくれてる生徒さんがいること、こうした生徒さんたちへのありがたさが身にしみています。

生徒さんたちが、ありがとうって言ってくれるエネルギーから、私も元気をもらっていて。本当にダンスをやっていてよかった、この仕事ができていてよかった、続けさせていただけてよかったと、すべてに感謝しています」

たくさんの生徒さんたちに囲まれて、スタジオでキレッキレなダンスを踊っているChioさんを、オンラインで見れる日が楽しみだ。<取材・執筆 ベイリー弘恵>

※ワークショップ・・・有名なダンサーやインストラクターを招いて、その日のみダンスのレッスンを行うこと。

©Chio

【プロフィール】
高校時代にバトン始めたことでダンスにも興味をもち18歳よりスタジオ ZOO(名古屋)に通い、Clelezoolationの一員として数々のイベントや公演に出演。大学時代からジムでダンスのインストラクターとして働いていたが、1998年NYへ渡りAlvin Ailey Dance School で約1年学んだ。同年から、NBAバスケットボール・チームNetsのチアリーダーPower-n-Motion,P- Funk Dance Companyに所属しバスケットボールや各種スポーツイベントやショーに出演。P-Funkのディレクター兼BDCダンスインストラクターBevのアシスタントとして3年半活躍後、自身も2001年よりBDCインストラクターとしてJazzFunkのクラスを担当。レギュラークラス6本(6月から週4回&オンラインワークショップ)

その他、TV,Music Video,CM出演 
The Queen Latifah Show, The Chris Rock Show, recording artists Out of Eden,Bacardi, KTU’s Beatstock, and dancing and choreographing the New Jersey Nets.英バンドThe wanted(2013年、米ABC放送のためのFlash Mob)

【関連リンク】
Chioクラスのリンクはこちら
Chio Instagram @misschionyc

©Chio

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