NYのカメレオンアクター、大久保 全也(おおくぼ まさや)さん

コミカルな役から怖〜いヤクザ、お父さん、おじいちゃん、化け物から魔法使いまで?
華麗な七変化を見せるニューヨークアクターまさやさんに独占インタビュ~!!

MO0j

Masaya Okubo website
しゃけ:
2015年に渡米し、ニューヨークの「HBスタジオ」で演技を学び、たった数年でヤクザのボスになられたとか?!
まさやさん:
ヤクザのボスにはなってないですけどね。そういう役を演らせていただきました。元々童顔ですし、コメディの役ばかりだった自分がまさかヤクザのボスの役をもらうとは思ってもいませんでした!MO02これは今年(2018年)の1月にフロリダでの撮影でした。
1月はパイロットシーズンの始まりで、オーディションがたくさんあるのでニューヨークを離れたくなくて、フロリダのオーディション情報はスルーしていたのです。
でもプロダクションの方から、「ニューヨークまで行くからオーディションを受けてほしい」と連絡がありました。オーディションだけの為にフロリダからニューヨークまで飛んでくると。
それなら!ということで、こちらも礼儀として出来る限りの準備をしました。髪をオールバックで固め全身黒のスーツ、サングラスをかけて・・・。
あとでプロデューサーに聞いたら、僕のオーディションのすぐ後にフロリダのディレクターに「I found a great one! You’ll be surprised!」と電話していたそうです。
嬉しかったですね。他のキャストはみんなフロリダのローカル俳優で僕だけがニューヨークから呼ばれた俳優でした。小さなプロダクションなのに、僕一人だけに飛行機代やホテル代をかけ、更に空港の送迎。こんなに優遇される様な俳優じゃないのになぁ〜と思いながら、MO002しっかり仕事してニューヨークアクターの恥にならないようにしないと、と思いました。
監督がタランティーノ好きなことから、キルビルの様な作品でした。毎日撮影の前にタランティーノ監督の撮影時の有名な掛け声「Because!」「We love making movies!」を円陣を組んでやっていたのには笑ったと同時に映画作りっていいなぁ〜と感じました。
それと実は撮影中に、スタッフの親族に不幸があったのですが、その中でも「自分たちは今この映画を完成させるんだ」と仲間を励ましあってものづくりをしている姿を見て、作品の大きさとかではなく「プロ」としての覚悟を感じた瞬間がありました。
映画は完成しており、多くの映画祭に送り始めているそうです。
しゃけ:
春にはサムライに変身ですか?
mo3j
まさやさん:
はい、桜祭りの時期は侍のショーで忙しくなります。アメリカでも春は日本の桜祭りが人気で、一番有名なもので1日で8万人もの人が集まる首都ワシントンD.C.の桜祭り、2日で8万人のブルックリン桜祭りなどがあります。
でも、チームとしては春だけというわけではなく基本的には年中稽古をして、様々なイベントなどのパフォーマンスをしています。他の州でのパフォーマンスにも呼ばれたりしますし、西海岸の方は分かりませんがアメリカで一番有名な侍チームなんではないでしょうか?特に東海岸側では。
うちの主宰のヨシ天尾先生の方針で、ただカッコいいだけのチャンバラではなく、締める所は締めて、お客さんに笑って楽しんでもらえるパフォーマンスをしています。
しゃけ:
向かうところ敵なし!ですね?(刀を振るまね)
まさやさん:
いえいえ、僕は武道などを習った経験はなく、殺陣のみ、要は芝居のチャンバラなので怪我をさせない様な刀の使い方を稽古しています。普段はひ弱に見えるのか黒人の兄ちゃんにカツアゲされそうになったこともあります。
胸ぐらを掴まれて買ったばかりのTシャツが破れちゃって。ショック過ぎて逆にお金払って欲しいくらいでした。「離せ」と言って離してもらいましたけど。
恐ろしいといえば、舞台上がる前の緊張感より怖いことはないです!
舞台に上がる前はいっつも「なんで俺はこんな心臓破裂しそうなほど怖いことしてるんだ、もう二度とやらないぞ」と思うんです。
まぁでもカーテンコールになると「なんて楽しいんだ、またやろう」となるんですけど。単純ですよね。
 
しゃけ:
英語で困ることはないのですか?
まさやさん:
困ってばかりです。知らない単語いっぱいありますしね。毎日が勉強です。よく言う一日一単語覚えるとか決めているわけではないですが、知らない単語があったら調べますし、それでも忘れるので「なんだっけ?」と思ったらすぐ辞書です。
生活しながらなので逆に日本語でなんて言うんだか分からないものもあったりします。
やっていることといえば、
・発音やリズムが違うなっと思ったら、一人でブツブツ練習しながら歩く。
・舞台の台本を買って読んだり。
・IPA(International Phonetic Alphabet)を使った発音の勉強。
要はずっと練習ですよね。ちょっとずつは進歩してるんじゃないかなと思います。
しゃけ:
日本で待っている方もいらっしゃいますよね?
まさやさん:
故郷の愛知県で父が農業をしています。僕は葬式などで使われる輪菊の農家の一人息子なんですが、高校卒業時「1、2年なら出てみてもいい」と言われて「分かった」と家を出てもう13年ほど過ぎてしまいました。
最初から1、2年でどうにかなるなんて思ってなかったんですけど、出ちゃえば何とかなる!みたいな感じで。
今年(2018年)の9月末ごろからおそらく年内は日本にいます。師匠の新作舞台「生きる」もありますし、田舎で少し家業を手伝って親孝行もしないといけませんしね。もう一つは日本にだけ入ってくるハリウッド映画のキャスティング情報を受けられるよう調査と売り込みをと思っています。
しゃけ:
小さいころから映画や俳優に興味があったのですか?
まさやさん:
ジャッキーチェン、アーノルドシュワルツェネッガー、シルベスタースタローンは幼少の頃のヒーローでしたね。愛知県の渥美半島という田舎で生まれ育ったので、舞台なんかはほとんど観たことがなくて、テレビで観たよしもと新喜劇やドリフなんかが大好きでした。あとは邦画は父が観ていた哀川翔さんの「修羅がゆく」、中山秀征さんの「静かなるドン」などや祖父と観ていたテレビの時代劇とか。
舞台に魅力を感じたのは当時野球部だった中学2年生の時のことです。先輩たちが卒業する時に毎年行われる三送会というのがあり、そこで下級生が演し物をするんです。その時に自分が中心になってクラスを動かし、脚本、演出、出演をして・・・と言ってもよしもと新喜劇やアニメなんかから色々パクって笑える様に組み合わせた様なものですが、先輩たちのことが大好きだったので頑張ってみたんです。それが先輩たちに凄く喜んでもらえて、凄く嬉しくて。
そのMO5j頃偶然に、G2プロデュースの「ダブリンの鐘つきカビ人間」という舞台を某テレビ番組で観て、笑えて泣けて感動して、「この世にこんな面白いものがあるんだ。こんなに人の心を動かせるものがあるんだ。自分もこんな仕事がしたい!」と思いました。それがちょうど三送会で先輩たちが喜んでくれた嬉しさ、小さな成功?と重なり、自分の夢の芽生えになったと思います。それから高校を卒業するまで野球を続けながら、自分の進路は「ダブリンの鐘つきカビ人間」で主演をされていた大倉孝二さんが通われていたという舞台芸術学院に決めていました。
しゃけ:
そして1,2年という約束で東京に出たということですね?
まさやさん:
はい、でも実際は演劇学校を出てもどうにもならなかったんですが。卒業する時に客観的に自分のことを「こいつは俳優には向いてないな」と思いました。
でもまだ田舎に帰りたくなかったので、もう1年だけ俳優養成所に入りたい!と親に頼んで、色んな仕事をしながら迷走し・・・。初めて公にしますが、実は親には内緒で養成所は3ヶ月で辞めていたんです。
そんな時、卒業した舞台芸術学院から「本校の卒業生で俳優の市村正親さんが新しい付き人を探しているんだけど興味はないか?」と連絡をもらいました。条件は若い俳優志望の男性。「自分はもう俳優になりたいという夢は諦めていたけど、東京に残る理由が出来る!」と思って親を説得し志願、とにかく必死な付き人生活が始まりました
今思えば、この決断が師匠との出会いという自分の人生の大きな分岐点になっていたと思います。
しゃけ:
ニューヨークに来た時の気持ちを教えてください。
まさやさん:
ニューヨークへ行こうと思った時はもう夢に向かっていたので、希望しか無かったですね。師匠にもらった大切な夢なので、とにかくやるしかないなって感じでした。師匠の言葉を借りれば「一生一度 思いっきり 夢いっぱい」。
とにかくガムシャラで、まだまだ人種差別の多い業界でチャンスをつかむ為に「僕は世界を変える為にニューヨークに来ました!」って大勢の人に言ってまわっていました。若いって怖いですね。
「他人の時計を覗かないで自分の時計を信じろ」という教えも、先日他界された劇団四季の創始者浅利慶太さんから師匠へ、師匠から自分が受け継いだ大切な言葉です。
ニューヨークは俳優業を志す人も多いですが、異業種のいろいろな方と出会えるチャンスがたくさんあり、そこから視野も広がり仕事にもつながることも多いので、好きです。人とのつながりが一番大切なことだと思っています視野が広がれば芝居にも活かせますし。
ここは夢を追いかける人が集まる場所で、自分の夢に挑戦できる場所。人生は一度きりですから、後悔するくらいなら一度飛び出してみるのもいいと思います。
MO6j

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