
新生「雅-MIYAVI-」のワールドツアー第二弾!
NEO TOKYO SAMURAI BLACK WORLD TOUR 2010。
日本での前半戦19公演-JAPAN CIRCUIT-に続く怒涛の後半戦-NORTH AMERICA CIRCUIT-。
全米15箇所で行われる公演のメインともいえるNYでのステージが、6月27日
ユニオンスクエアのThe Fillmore New York at Irving Plazaで行われた。

オープン直前、会場となったライブハウス前は1ブロック先が見えなくなるほどの長蛇の列。ライブハウス横のストリートには「雅ようこそ」と歓迎する日本語が大きく描かれていた。
「MIYAVIはとってもファニーだし大好き。彼のヴォイスも最高」500マイルも離れたクリーブランドからやってきたというファンは興奮した調子で話した。
オープンから約一時間、会場を埋め尽くすオーディエンスの期待が最高潮に達したころ、スポットライトのなかに雅-MIYAVI-が姿を現わした。
はじまりから攻撃的なナンバーが疾走し、雅-MIYAVI-独特のスラップギターが観客を挑発するように炸裂する。
ホール全体が震え、二階席のバルコニーではオーディエンスのあまりの興奮で床が抜け落ちるのではと怖くなるほどの震動。
雅-MIYAVI-がギターを短く爪弾くたびに沸き起こる歓声。
くるりと振り向けば歓声。
何をやっても起こる歓声にスティックでドラム縁をわざと叩いてみたり、ファニーなパフォーマンスで終始オーディエンスを楽しませることを忘れない雅-MIYAVI-。
その後、サポートドラマーBOBOとの息もつかせぬコンビネーションも披露。途中からキーボードCoba84も加わり彩を添えた。
オーディエンスの熱気が充満し、開演直後から会場は蒸し風呂のような状態だった。
あまりの暑さにステージ上から水をまく雅-MIYAVI-。さらにはファンにもペットボトルごと水をプレゼントした。
今回は雅-MIYAVI-にとっては初めてのNYでのステージ。
青く静かなライトの中、日本語と英語を交えながら2009年を振り返り、ここまで来ることができたことへの感謝の気持ちを表した。
それに応えるように、両手を合わせたハートマークを送るファンの姿。
特に印象に残ったのは日本語の歌詞をオーディエンスがそろって正確に歌う場面が何度も見られたこと。
日本語のロックを携えたミュージシャンが、ロック誕生の地であるアメリカのステージをこれほど沸かせたのをわたしはかつて目にしたことがない。
その後もニューアルバムからの新曲や、2~3日前に出来たばかりだという新曲も惜しみなく披露。
ステージ脇の人ひとりぶん高くなった場所に躍り上がった雅-MIYAVI-は手を伸ばせば届きそうな距離でアグレッシヴなスラップギターをかき鳴らした。
レコード会社の移籍、新事務所の設立など新たなスタートをきったばかりの雅-MIYAVI-。
ギタリストとして、ニューエンターティナーとして生まれ変わった覚悟と喜びが爆発したステージとなった。
新たに出現した実力派エンターティナーの姿はNYのオーディエンスの目にしっかりと焼き付けられたはずだ。
(取材:Yoshiko Sakamoto)