目標を作ることは限界を作るということ。無限の世界でどうにでもなれ!ニューヨークのプロバレエダンサー、望月 美佐(もちづき みさ)Misa Mochizukiさん

望月 美佐 Misa Mochizuki もちづき みさ Instagram
兵庫県出身 ニューヨーク在住
プロバレエダンサー

5歳 ユキバレエスタジオでバレエを学び始める(講師 吉川佐起子さん、吉川由貴さん)
高校2年 ニューヨークジョフリーバレエのサマープログラムに参加
大阪外国語大学入学、大阪大学卒業
在学中、富山でミュージカル「回転木馬」に出演 岩田守弘氏と共演
2012年、ニューヨークへ
ジョフリーバレエとバレエアーツに生徒として在籍
Albano Ballet Company, Albany Berkshire Ballet, Benjamin Briones Ballet, International American Ballet, Jersey City Ballet, Neville Dance Theater, Staten Island Ballet, The Next
Stage Project, Victoria Ballet Theater, Xaoc Contemporary Ballet などでソリスト、プリンシパルとしてバレエやコンテンポラリーのレパートリーを踊る
2023年、Jazz at Lincoln Center でのダンスフェスティバルでソリストとして踊る

しゃけ:
ニューヨークでプロバレエダンサーとして活躍中!ということはもう夢は叶ったということでしょうか?

美佐さん:
はい、えっと、そうですね、叶いました!(笑)
2023年はジェームスボンドコンサートで踊れて最高でした。私は”Diamonds are forever” “You Only Live Twice” の二曲をソロで踊りました。普段は着ないようなキラキラのドレスとヒールで、バンドの生演奏と活躍されているシンガーの生歌と共に踊ったのがとても楽しかったです。
今は2024年4月6日の舞台に向けてリハーサル真っ最中です。

しゃけ:
おおーー!4月6日ですね?詳しくはこちらをクリック!
美佐さん、お写真よりもお若く見えますね。(インスタグラムライブでインタビューさせていただきました

美佐さん:
35歳なので若いのかどうかわかりませんけど。30歳まではバレエ一筋でストイックな生活をしていましたが、今はかなりゆるい感じで(笑)猫二匹とのんびりニューヨークで一人暮らしをしています。

しゃけ:
お写真との印象がかなり違って・・・驚いております!

美佐さん:
よく言われます。バレエダンサーという服を着たら中身も変身します。コスプレのような?(笑)今しゃけさんとおしゃべりしている私がほとんど素の自分ですよ。

アーティストに限らず、誰もが「役」を演じて生活していると思います。お母さん役だったり、真面目なサラリーマン役だったり、素直な子供役だったり。その服(役割)を着っぱなしにしていては体調を崩しますよね。脱がずに重ね着みたいにどんどん着込んでいくのも辛いですし。

しゃけ:
おお、深い!服でスイッチを入れ替えられるということでしょうか?

美佐さん:
はい。なりたいものになんでもなれる!と思っています。

しゃけ:
でも、受けるオーディションすべてに受かるわけではないでしょうし、目標に向かって頑張っても成功しないということはありますよね?

美佐さん:
うんうん。もちろん私もそういう時期がありました。ニューヨークに来たばかりの1年間は英語もうまく通じなくて、オーディションにも落ちるし。発想の転換期はありましたね。本当は受けたいと思っていないのに、不安に駆られてとりあえず全部受けるというスタンスはやめました。今は本当に受けたいと思ったものや興味があるもの、ピンときたものだけ受けに行きます。ありがたいことに声をかけていただいて仕事に繋がることも多いです。

上手くいかなかったりネガティブな感情を感じる時は、「それもまた過ぎ去る」と考えるようにしています。毎瞬私たちは少しずつ変化していて同じ瞬間というのは存在しません。良い事も悪いことも永遠には続かず常に流動的であると気付いていれば、今感じているどんな感情も味わい深く感じられるようになります。

しゃけ:
日本人であることがニューヨークでメリットになることはありますか?

美佐さん:
はい、あると思います。日本人というだけで信用してもらえるような空気を最近感じています。日本人に対して、「誠実である、時間を守る、技術のレベルが高い」といったような、プラスのイメージを持っている方が多いような気がします。

しゃけ:
なるほど。5歳からバレエ漬けの日々と聞きましたが、ニューヨークに来たきっかけを教えていただけたら嬉しいです。

美佐さん:
高校の時にサマーインテンシブでニューヨークに来ました。 沢山踊れたのは楽しかったのですが、アキレス腱が腱鞘炎になったり太ったりして、もう当分海外はいいかなと思ったのを覚えています。

大学を出て地元でバレエの講師をしていたのですが、「もう一度ニューヨークに行ってみたら?」と声をかけてくれた方がいたので、軽い気持ちでオーディション用のビデオを撮りました。まさか受かるとは思っていなかったんですけど。あの時ニューヨークに行くことを応援してくれた両親にもとても感謝しています。今も変わらず応援してくれています!

実際に行くことが決まってからは「オーディションを受けて良いカンパニーに入りたい!」という目標がありました。もちろんそんな風に上手くはいかなかったし大変なことも沢山ありましたが、新しい出会いがあって世界が広がりましたね。

日本で少し息苦しさを感じていたんだと思います。日本にいるとそれにも気がつかなかったりするんですけど。ニューヨークに来たら水を得た魚のように(笑)「自由だ!」という解放感がすごかったです。

圧倒的な自由度が好きなのと、世界最高の舞台が身近にある環境が幸せですね。

しゃけ:
最高の舞台でスポットライトを浴びる快感もありますか?

美佐さん:
もちろんそれもすごく幸せなのですが、本当の幸せは「何もしていない時」かもしれません。何も予定がなくても「今日も生きている!」だけで幸せを感じています。

こうなったら幸せとかそういう目標を立ててしまうのは、自分に限界を作っていることと同じかもしれないと思って。今日何が起こるかわからない方が無限の可能性があると思いませんか?

時間は流れているように錯覚しますが、実際はパラパラ漫画のような細かなワンシーンの連続にすぎません。繋がりとか脈絡は考えず、好きなページに好きなワンシーンを展開させたい。それが私の思う創造性であり、自由です。

自分のイマジネーション(顕在意識)には限界があるので、それを超えたところに行くためには潜在意識の力を頼りにしています。目標も今は持たないようになりました。

私がやっているのは、毎朝水を持ってバルコニーに出て、ご先祖様の名前や昔飼っていた犬、あとは天国にいる大事な人たちに挨拶すること。朝と晩の瞑想。瞑想はお風呂でやることもあります。自分をニュートラルな状態に戻すことで、インスピレーションや閃き、アイデアが湧きやすくなります。

しゃけ:
うんうん、共感です。ダンス以外に趣味はありますか?

美佐さん:
フェンシングをやっています。フェンシングはもともとバレエのクロストレーニングに良いという噂は聞いていました。

その時は特にやる気はなかったのですが、ある時偶然歩いていたらフェンシングクラブを発見。やってみたら楽しくて最近は大会にも出始めました。

あれもこれも、やりたいことは全てやろうと決めています。今は何か一つに集中するよりも、その方が踊りにも良い影響が出ているように思います。そのうち自分の肩書きが沢山ありすぎて自己紹介に困るようになるかもしれませんね(笑)

「どうにでもなれ!」状態ですよ。自分の知らない自分を発見する毎日が楽しくてやめられないんです。

しゃけ:
いやいや、参りました。どうにでもなれ!って怖いものなしですからね。最強ですよ。美佐さん、睡眠時間長いのでは?

美佐さん:
あはは。長いです。7時間は寝たいですね。お風呂も毎日ゆったり湯舟に浸かります。しゃけさんも?

しゃけ:
もちろんです!

美佐さん:
ただ、時間は伸び縮みしますよね?人間ひとりひとり、それぞれ体感時間が違うでしょう。
つまらないことを嫌々やっていたらゆっくり進むし、楽しいことをしていたらあっという間です。もうしゃけさんと1時間も話したなんて信じられない!10分に感じました。ということは10分しか歳を取っていないんですよ。毎日楽しそうな人っていつまでも若く見えるでしょう?

しゃけ:
完全に同意します!あーー楽しかったです。ありがとうございました。
望月美佐さんの出演する舞台はこちらでチェック!

望月美佐さん×しゃけ インスタライブインタビューはこちらへ

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