永田のぶ子(Nobuko Nagata)Instagram linktr.ee/nobuko.nagata
兵庫県生まれ 兵庫県在住
ネイルデザイナー @leciel.nailsalon ネイルサロン Le Ciel by NOBUオーナー
大学(幼稚園教諭・保育士の免許を取得)卒業後、幼稚園に就職
5年間専業主婦・子育てに集中
33歳 ジェルネイルを学び始める
2012年 ネイルサロン「Le Ciel」をオープン
2019年 NYへ 一人旅
オリジナルネイルチップを持ってブロードウェイへ
2019年 LAへ ロサンゼルス映画祭
2020年 NYへ NYコレクションバックステージネイリスト
2021年~ 国内ネイルランウェイ参加
2022年 パリへ JapanExpoParis2022
2022年 NYコレクション ネイルデザイナー出展
2022年 ベネチア国際映画祭
2022年 ミラノコレクションへ
2022年10月 大阪へ
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しゃけ:
イタリアからお帰りなさい。ミラノはいかがでしたか?
のぶ子さん:
ミラノ最高でした!ドゥオーモの前のレストランでリゾットを食べて、ヴェネツィアにも寄ってくることができました。
ネイルのランウェイをするという世界初のプロジェクトチームのメンバーとしてミラノに行くことができました。ミラノではネイルアーティストもファッションデザイナーと同じように扱っていただきとても嬉しかったです。
しゃけ:
ネイルのコレクションランウェイですか?知らなかったです。
のぶ子さん:
日本発の「爪華師(そうかし) team Japan」という団体が世界で初めてネイルのランウェイという概念を作りました。今まさに、海外メディアからかなり注目されています。
日本人のネイルアートは海外で高く評価されていますが、ミラノでのコレクションというのは次の流行を作り出す場所、社会を動かすような力があると感じました。ネイル業界の歴史を変えるようなプロジェクトに参加できたことで、自分自身の生き方や考え方も変わりました。
しゃけ:
日本人ネイリストは世界最高峰のレベルで活躍している方が多いですよね。ファッションの分野を越えて「芸術作品」のような。ネイリストの道に入ったきっかけを教えていただけますか?
のぶ子さん:
専業主婦で子育てがひと段落した頃にジェルネイルが流行りだして、興味を持ったのがきっかけです。でもネイルサロンに通ったら1回1万円以上か・・・と諦めそうに。その時に「自分でやろう!」とジェルネイルのキットを購入しました。
私は美術系の大学を出たわけではありません。昔から歌や絵は好きでしたが、教師だらけの家で育ったからか自然な流れで幼稚園教諭になりました。海外体験も新婚旅行くらいでしょうか。勤めていた幼稚園をやめて結婚し子育てをして5年目くらいの時にジェルネイルに出合いました。
大きなマンションに住んでいたので、ご近所ママさんたちからどんどんネイルを依頼されるようになりました。
しゃけ:
わ!趣味で始めたんですね。ジェルネイル流行りましたよね。
のぶ子さん:
はい。15年くらい前ですね。最初は家族にも内緒で(笑)専業主婦の趣味として。でも月に30人以上のママたちに頼まれるようになったので、2012年に自分のネイルサロンを開業しました。
好きなことが仕事になるって最高です。毎年大晦日の午後まで仕事場にいるような。楽しくて幸せですね。
しゃけ:
うわ~すごい!幼稚園の先生→専業主婦→ネイルサロンオーナーに!海外への道はどうやって広がったのですか?
のぶ子さん:
2019年11月にブロードウェイのミュージカルを観たいがために渡米したのが初めてのニューヨーク一人旅でした。
その年の9月のNYコレクションで、ブロードウェイミュージカルである「ムーラン・ルージュ 」を一夜、THE BLONDSという服のブランドがまるまる乗っ取ってコレクション(ファッションショー)をしたという話題をネットで知りました。
キャストは全てTHE BLONDSのギラギラの衣装。途中のシーンではモデルのランウェイがあり、フィナーレは俳優陣とモデル陣とデザイナーたちで大変な盛り上がり。
キラキラ系のブランドだったのでネイルもキラキラ。私の大好きな俳優、アーロン・トヴェイトさんもネイルをしていました。
ネイリストとして一流になれば、アーロン・トヴェイトさんに会えるかもしれない!一緒にお仕事がしたい!この人たちと対等になれる可能性がネイルにある!とニューヨークへの憧れが強くなっていきました。
そして、人生初のニューヨーク。英会話教室に通いなんとか意思疎通ができるかどうかという英語力です。完全に「はじめてのおつかい」状態!(笑)でも、そこで素晴らしい出来事がありました。
2日間連続で3回同じミュージカルを観に行ったのですが、1日目の出待ちで主演俳優さんたち3人に「ムーラン・ルージュ」をモチーフにしたネイルを直接プレゼントすることができたんです。そうしたらすぐに主演女優の方が彼女のインスタグラムに私のネイルを投稿してくれました。「ファンの方が作ってくれたネイルです」と。
2日目にも「ムーランルージュ」を観に行くと、ミュージカルのファンの方々から「あのネイルを作ったはあなたですか?」と声をかけられ「ぜひ買いたい」と言っていただけました。
しゃけ:
はじめてのおつかいNYでまさかの展開!アーロン・トヴェイトさんとも会えたのですね?
のぶ子さん:
はい。ネイルをプレゼントすることはできたのですが、興奮しすぎて、緊張しすぎて、幸せすぎて、記憶が・・・。ホテルに倒れ込んで生命を維持しました。(笑)
でも彼に夢中になったおかげ、ミュージカル好きになったのは母のおかげ(今気がついたのですが、子供のころ毎月母と一緒にミュージカルに行っていました)で、海外への道が開き、新しい夢が動き出しました。
しゃけ:
素敵なツーショットお写真!ありがとうございます。
のぶ子さん:
そのあと、爪華師チームジャパンの方から「ハリウッドから募集が来ているよ」という話を聞きました。まさか受からないだろうなと思いつつ、作品を作りはじめました。作っているうちに魂がこもっていったというか・・・かなり気合が入ってきて、気がついたら5日間も没頭していましたね。
お題が「ハリウッド」だったので、映画「レ・ミゼラブル」をモチーフにした作品を作りました。こういうアートは初めてだったのですが、なんと定員2名のところに私が入賞!!驚きました。
こちらはNYコレクションバックステージネイリストとして合格した時の写真審査に提出したネイルです。オーディションのテーマは「創造」でした。日本で月が昇るころに朝日に輝くNY。全く違う世界のように見えて同じ時刻に在る。なんなら過去や未来さえも、想いを馳せれば「同じ今」に在ることを表現した作品です。
しゃけ:
小さなネイルチップの中に深い意味が込められているのですね。素晴らしいです!今後の予定や夢を教えてください。
のぶ子さん:
10月24日に大阪でイベントがあります。
2023年春夏のデザインを11名のネイリストが披露します。場所は国立文楽劇場です。招待制になっていますので私にDMなどで連絡をいただけたら嬉しいです。
ネイルは人に着けてもらってこそだと思っています。洋服も含めトータルコーディネートが大切なので、ネイルのランウェイを世界に広めていきたいです。
今後は、メットガラ(ニューヨークのメトロポリタン美術館で毎年開催されるイベント)のランウェイネイリストやアレキサンダーマックイーンなどのブランドネイリストになりたいです。一流の方たちと一緒にお仕事ができるのを楽しみにしています。
そしていつか、アーロン・トヴェイトさんとお仕事ができたら・・・私のモチベーション、原動力になっていただいたお礼を直接伝えたいです。
「あなたのネイルからは物語を感じる」と言っていただけることがあります。想いを込めて創りますので、何かが伝わり、感じてもらえることはとても嬉しいです。なにより、つける人のストーリーが広がったり、魅力がさらに輝くネイルを創りたいと思っています。
しゃけ:
永田のぶ子さん×しゃけwithカミーユさんの音声インタビューはこちらから。
カミーユさん、ご紹介、ご協力ありがとうございました!