4月28日ジャパン・ソサエティーにてヒカシューとデュオのシンガー、チャラン・ポ・ランタンがゴジラの映画音楽を演奏した。会場は、ゴジラファンやアーティストのファンたちでうまった。ゴジラのテーマソングが生で再現されると、観客たちは感激のためか圧倒されていたようだ。しかしラストにゴジラのテーマソングが再び流れると、ノリノリになり終わったあとは拍手がやまない。アンコールの後はスタンディング・オベーションとなった。

生でゴジラの音楽を耳にすると、映画のBGMとして聴いているゴジラとは、まるっきり違って聞こえる。サックス、トランペット、トロンボーンにギター、シンセサイザー、ドラムとベースに大きな銅鑼。彼らのアドリブもあるからか、まるでジャズかラテン音楽を聴いているようだ。
加えてゴジラの音楽には、幼少のころから聴き慣れている音楽という懐かしさと共に、カオスの中から何かしら生き物が生まれてくるようなイマジネーションを与えられる。繰り返しのリズムとメロディーが続く心地よさから、童謡を聴いてるように優しい気分になれたり、ハードに音響がとどろくときには、パワーをもらえるような気がする。
それを演奏しているシンセサイザー担当の井上誠も「映画がまだ娯楽の中心だったころ、ゴジラは誰もが慣れ親しんできた映画で、その中の音楽も、しらず誰もが慣れ親んできた音楽なのだ」と語った。「アメリカでもこれからゴジラを作曲した伊福部昭の思いを伝えたい」という。
会場に来ていた人たちは、雰囲気からして、かなり映画や音楽にこだわりのある人が多いようだった。
「ゴジラの映画が子供のころから好きで、生でゴジラの音楽を聴けるとSNSで仲間から聞いて来たんだ。彼らの迫力ある演奏を聴いて、ゾクゾクしたよ」と、30代前半のゴジラ好きアメリカ人男性ニューヨーカー。彼の腕にはゴジラのタトゥーが彫ってある。カタカナでゴジラと書いてるところもユニーク。彼から携帯電話に入れている写真を見せてもらったが、100体以上はありそうな、大小さまざまなゴジラや怪獣が所狭しと棚にディスプレイされていた。

会計士として働いている40代の男性ニューヨーカー。「日本の音楽が好きで、2年に一度は日本まで日本の音楽を聴きにいくんだ。今日はチャラン・ポ・ランタンを観たくてきたんだけど、ゴジラの演奏はとても素晴らしかったよ」チャラン・ポ・ランタンのライヴもニューヨークですでに先日、観てきたそうだ。
ゴジラ映画は全米にファンがたくさん広がっているので、今後、全米でツアーをやれば、もっと多くのアメリカ人に感動を与えることができるにちがいない。<敬称略 取材・執筆 弘恵ベイリー>
【関連サイト】
●チャラン・ポ・ランタンオフィシャル
●ヒカシュー公式ブログ
●ジャパンソサイティー
【メンバープロフィール】
以下のサイトに完璧なまでに書かれているのでリンクをご参照ください
●http://smash-jpn.com/live/?id=2163