若い日本人アーティストがニューヨーク短期滞在

 

kasumi7都にて活動中のアーティスト、西村佳純(23)はニューヨークで長年にわたって活動しているアーティストの家へ1月ほど転がりこんだ。海外へ来るのもまったく初めてという佳純が世話になる住まいは、かなりの田舎。だかそこは佳純の希望するアートを生み出すイメージにぴったりな大自然の中である。すぐにドップリはまることができた。

少し車を走らせれば、きれいな清流の小川もあるし、ビーバーが切り倒したために、かじりあとのついてる木もある。そこで枯れ木を拾って木彫を始めた。枯れ木の中からは、小さな幼虫が冬眠中なのか、3匹ほど出てきた。小さな虫を目にしても、声をあげることなく取り除き、黙々と彫刻を続ける。

12630686_797476430364274_285851386_o作品は、主に心の中の葛藤やロマンから生まれてくる。だからか、作品の中には仏像のように心穏やかなものがあると思えば、少しだけ見るモノたちに脅威を与えるような不気味なものもある。その個性的な作風が、面白い。どの作品も、なにかしら心に訴えかけてくるのだ。

Kasumi1この不気味さはどこから生まれてくるのかと問えば、「心の闇が作品に反映されているのかもしれません」ポツリと言った。心の闇というのは、ピュアな心をもつ佳純の、世知辛い世の中に対する葛藤なのではないかと感じた。

その証拠に、マンハッタンへ出て来たのならたくさんの美術館を観てまわるのかとたずねると、「美術館には興味ないんです。人の作品を見て影響を受けたくないから」23歳という若さでありながら、どこまでも自身のアートに対する信念がブレていない。佳純のそのピュアな心が作品に投影されているのだろう、見ているモノの心もピュアに変えていく。

彼女の作品はすべて「これは一体なんだろう?」と興味をそそられるものばかり。ぜひ実際に作品を見て感じてほしい。「これは一体なんだろう?」と考えながら。<敬称略 取材・執筆 ベイリー弘恵>kasumi

 

(このページで使用している写真の著作権はすべて西村佳純に帰属します)
【プロフィール】
西村佳純(にしむらかすみ)
京都府亀岡市出身
京都市立銅駝(どうだ)美術工芸高校 彫刻科 卒

 

kasumi4 kasumi6 kasumi2NY滞在中に創作した木彫

 

 

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